ポエムではない

春の真ん中をほんのちょっと過ぎたあたりでしょうか

18じでもまだじゅうぶんあかるくて

そよ風がなぜるこの場所でずっと止まっていたいような

ああでもはやく家に帰ってテレビでもみたいような

眠たくて

とほうもなく

とほうもないのに

高校生に戻って

あの長い長いさかみちや

狭間駅までの階段を

下りたくなったりして

もどることのないすべてのものに想いを馳せながら

ただ

とほうもないなあ

と思っている

いつだって

涼しげな夕方はとほうもない

いつかは今が

とほうもないものになるのね

23歳