どうせ水を変えないだろうからと布製のチューリップをもらった

・わたしは誰かに何かをプレゼントするとき、相手の顔を想像して摘んできたペンペン草より、とりあえず高価なのを買ってきたという物をあげる方がずっとずっと、罪悪感と自己嫌悪に苛まれる人間なのです。

 

・青ざめた顔で街をかけずり、道行く人の肩を掴んで「今は何年ですか」と聞いて回り、「そんなはず…」と言って立ち尽くす未来から来た人プレイ

 

・夜、三軒茶屋の路地裏でスウェットを着こなし帽子を目深に被る男女2人組、アコースティックギターを抱え誰に聞かせる気もない路上ライブをする菅田将暉二階堂ふみプレイ

 

・野球部の坊主少年とは、得てして案外も案外良い匂いがするものだ。電車待ちの列で後ろに並んだだけの縁でもフローラルがふわんと香った時にはイメージとあまりにもかけ離れたその匂いに胃が驚く。そしてそこから彼の背景にある家庭環境へ想像が及ぶもわんもわんもわ〜ん

赤茶の土にまみれたユニフォームを漂白洗剤と柔軟剤を駆使し洗い上げるお母さん。水色と白の空の下。黄色と緑の屋根が並ぶ住宅街の軒の庭。優しい風に揺れるユニフォームと父親のボクサーパンツ(青のストライプ)もわんもわんもわ〜ん

女のわたしより香りの飛距離があることにショックを受ける瞬間でもある。

 

・ 監督「カット!」

スタッフ「えーではこれにてまる子さん、彼女クランクアップです!」

(ワーー👏)

スタッフ「お疲れ様でした!」

(花束💐)

まる子「ありがとうございます💐(涙)」

プロデューサー「えー、2年間という長丁場、常に彼氏の横にに寄り添いつつ、時に後ろに下がったり、前に出ることもあったり、又上になったり下になったり…

(ワハハハ)

(やめろー!ワハハ)

とまあ、色々ありましたが、彼女としてビシッと現場を引っ張ってきてくれたのはあなたでした!本当にお疲れ様でした!ということで、まる子さんから一言、お願いします!」

まる子「はい、皆さん本当にお疲れ様でした(涙)私は、今回が初めての彼女ということで…この歳にしてお恥ずかしいのですが…

(そんなことないよー!)

(最近じゃ割と普通だよー!)

あはは、そうかもですね。でも初めて彼女をやってみて、やっぱり最初は、自信もなかったし、うまくいかないことばかりで、たろう君は業界でも名の知られているベテラン彼氏だから、わたしなんかが彼の彼女をやっていいのかな?と悩んだ時期もありました。

反省点も色々あるけれど…ま、それは次に彼女をやる機会で活かせればいいかな、と思います。

監督はじめスタッフの皆さんに助けられながら、2年間、ああ2年間か長いですね…今日のクランクアップまで走り続けてこれました!

ラストも納得の彼女ができたと思ってます。悔いはありません。胸を張って彼女を終えられて、今とても幸せです。ありがとうございました!」

(ワーーー👏)